Vita TherapeuticsとIPeaceユニバーサルセルを活用したFSHD(顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)向け移植医療の共同開発を開始

アイ・ピース (I Peace) はこの程、ユニバーサルセルの作製とそのユニバーサルセルの細胞移植医療を共同開発することでVita Therapeutics (Vita)と合意し、開発業務を開始致しました。今回の取り組みでは、FSHD(顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)という筋肉に影響を及ぼす遺伝性疾患を持つ患者さん向けの医療の開発を目指します。

iPS細胞移植医療は革新的な次世代医療として期待される一方、現在業界のメインストリームとなっている他家移植医療における懸念点として免疫拒絶があげられます。

今回I PeaceとVitaで協力するこの取り組みは、他家iPS細胞から拒絶反応を引き起こす複数のHLA遺伝子を除去したユニバーサルセルを活用し、移植後の免疫拒絶を抑えることを目指します。

I Peaceは自社のGMP iPS細胞関連技術を、VitaはFSHDの細胞移植医療に必要なテクノロジーを提供し、両社で高品質且つ革新的な移植医療の実現を目指します。私たちアイ・ピースは、このような取り組みを通じて、iPS細胞由来の医療がより身近なものとなるよう、更なる貢献を重ねてまいります。

ユニバーサルセルとは
他家由来の細胞移植医療の際に起こりうる白血球型抗原(HLA)不適合による免疫拒絶反応が抑えられている細胞で、移植される患者の白血球型抗原(HLA)型への適合を考慮する必要なく移植が可能となります。今回はiPS細胞からこのユニバーサルセルを作り、FSHD細胞移植医療に活用します。

FSHD(顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)とは
FSHDは主に顔面、肩、上腕の筋肉に異常が現れる筋ジストロフィーの一種で、筋ジス全体の約5〜10%を占めています。進行性の疾患ですが、心臓や呼吸筋の障害が少ないのが特徴です。

Vita Therapeuticsについて 
Vita Therapeuticsは、iPS細胞を活用した他家細胞治療により筋疾患の治療を目指すアーリーステージスタートアップ企業で、治療法の開発に特化しています。

Vitaは、iPS細胞から筋幹細胞を生成する独自プロセスを開発しており、これを用いて筋組織の修復・再生を可能にします。さらに、Vitaは最近、AAV(アデノ随伴ウイルス)を用いた治療法も開発し、筋疾患治療の取り組みを強化しています。

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